お前はどう生きるか?

2020年2月27日

私は、この1年間、中小企業家同友会という経営者団体で、「例会」という経営体験報告会の作り込みを行っています。

経営者が「経営」を学ぶ上で、経営者の体験を聴くことは、本を読む以上に得るものが大きいと思っています。

自分なりに仲間と熱心に取り組んできましたが、参加者からよく聞く声として、「話自体はまとまって面白いが、心に残らない。」

また、報告会の後に、「バス」という8名程度のグループでの感想意見交換を行うが、「話がまとまりすぎて、盛り上がらない。」という声もよく聞きます。

「話がまとまりすぎること」とは、どういうことか、作り込みの段階で、内容をブラッシュアップしすぎているのか。

これについて悩んできましたが、昨日、いつものように作り込みを行っているとき、気づくものがありました。

それは、報告者が、報告を終えた後、現在、抱える心の葛藤を話し始めたところ、報告内容以上に全員が関心を寄せ、熱の入った意見・感想が出た姿にあります。

実は、「話がまとまりすぎること」とは、「報告者が現在抱える心の葛藤を言葉に表していないことにあるのではないか。」

そしてそれは「遣り方」ではなく「在り方」、報告者が、”自分はどう生きるか”という現在の心の葛藤を言葉にしていないことにあるのではないか。

報告会は、経営者自身が過去を振り返り・現在の立ち位置を確認することが主に置かれます。それ自体は問題ないが、ここで終わっているのではないか。

報告者が、経営者として、自己検証し、自己嫌悪し、自己否定を繰り返している心の内を、どう言葉にするか。

これを言葉にできたとき、きっと参加者に強いメッセージが届くのではないか

「お前はどう生きるのか?」

 

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