ティール組織

2020年1月27日

この正月から、「ティール組織」(著者:フレデリック・ラルー)を読み始め、やっと読破しました。結構分厚い本です。

正直なところ、「ティール組織」がどのようなものか分かったような分からないようなところはありますが、著者のフレデリック・ラルーは、この組織を創造したのではなく、今迄の組織形態と違って成長する企業の組織形態を体系化し、「ティール組織」と名付けたもので、今後の組織形態の在り方を考える上では、内容の濃い一冊と思います。

「ティール組織」の突破口として、三つをあげています。(「定義」ではなく「突破口」と表現しているところに曖昧さは伺えます。)

①自主経営・・階層やコンセンサスに頼ることなく、仲間との関係性の中で動く組織(部長・課長といった役職はなくなります。また、経理・総務・現場といった部署もなくなります。)

②全体性・・・自分をさらけ出して職場に来ようという気にさせるような一貫した慣行を実践します。(「仕事なんだから、好き嫌いを言っている場合ではない!」といった発言はNGです。)

③存在目的・・・各人は将来を予言し、統制しようとするのではなく、組織が将来どうなりたいのか、どのような目的を達成したいのかに耳を傾け、理解する場に招かれる。(経営計画や中長期・単年度数値目標などなくなります。行動計画すらなくなります。)

「これで組織はまわるのか?」と思いますが、実際にこれで回っている会社が世界的にみれば存在し、その組織の運営の在り方をラルーは説明しています。

中小企業において、「ティール組織」の導入は現実的ではないと思いますが、「自主経営」「全体性」「存在目的」は、組織を動かすうえで、重要要素であることは間違いありません。

現実的でないと、ただ拒絶するのではなく、「ティール組織」のエキス(自主経営・全体性・存在目的)を自社に注入することは、会社および社員の成長や喜びにつながると思います。

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